アデノウイルス感染症(プール熱など)
アデノウイルス感染症は、アデノウイルスという非常に感染力の強いウイルスによって引き起こされる病気です。一般的には夏に流行する「プール熱」として知られていますが、実は一年中感染の可能性があり、冬場でも注意が必要です。特にお子さんの間で広がりやすく、39度から40度近い高熱が数日間続くことが特徴です。また、のどの痛みや目の充血といった多彩な症状が現れるため、親御さんにとっては非常に心配な疾患の一つと言えるでしょう。静岡県伊東市のよこやまファミリークリニックでは、JR伊東駅から徒歩1分の立地で、お子さんの急な体調不良にも柔軟に対応しています。当院には小児科専門医が在籍しており、救急科専門医の資格を持つ院長とともに、迅速な診断と丁寧な説明を心がけています。伊東駅前で駐車場補助もございますので、お車でも安心してお越しください。
アデノウイルス感染症(プール熱など)の症状について
アデノウイルスに感染すると、体内のどこでウイルスが増殖するかによって、現れる症状が大きく異なります。潜伏期間は通常5日から7日程度と言われており、感染してからしばらく経ってから発症します。以下に代表的な症状をまとめました。
高熱と全身症状
アデノウイルス感染症の多くで見られるのが、突然の高熱です。39度から40度の熱が4日から5日、長い場合には1週間ほど続くこともあります。熱が上がったり下がったりを繰り返すことも多く、お子さんの体力が消耗しやすいのが特徴です。高熱に伴って、全身のだるさや食欲の低下、頭痛などが現れます。
発熱の詳細については「発熱」のページを参照してください。
のどの症状(咽頭炎・扁桃炎)
のどの痛みが非常に強く出ることがあります。診察をすると、のどが真っ赤に腫れていたり、扁桃腺に白い膿が付着していたりすることがあります。このため、唾を飲み込むのも辛くなり、水分や食事が十分に摂れなくなることが心配されます。
のどの詳細については「のどの痛み・違和感」のページを参照してください。
目の症状(結膜炎)
目が真っ赤に充血し、目やにがたくさん出ることがあります。まぶたが腫れたり、涙が止まらなくなったりすることもあります。片目から始まり、すぐにもう片方の目も症状が出ることが一般的です。強い痒みや痛みを感じることもあります。
消化器の症状
アデノウイルスの型によっては、おなかに症状が出ることがあります。激しい下痢や嘔吐、腹痛が見られるのが特徴です。特に乳幼児の場合は、下痢が長く続くこともあり、脱水症状への注意が必要です。
おなかの症状については「急な嘔吐・下痢」のページを参照してください。
アデノウイルス感染症(プール熱など)の原因について
アデノウイルス感染症の原因は、その名の通り「アデノウイルス」というウイルスです。このウイルスには多くの「型」が存在し、現在までに50種類以上の型が確認されています。どの型に感染するかによって、呼吸器に来るのか、目に来るのか、おなかに来るのかが決まります。
強力な生存力
アデノウイルスは、一般的な風邪のウイルスに比べて生存力が非常に強いことが知られています。アルコール消毒液が効きにくく、乾燥した環境でも長期間生存できるため、施設内や家庭内での集団感染が起こりやすいのです。石鹸を用いた丁寧な手洗いが予防の基本となります。
感染経路の種類
私たちは主に以下の経路から感染します。
- 飛沫感染・・咳やくしゃみの中に含まれるウイルスを吸い込む。
- 接触感染・・ウイルスが付着したタオルやドアノブ、おもちゃなどに触れた手で口や目を触る。
- 糞口感染・・便の中に排出されたウイルスが手を介して口に入る(特におむつ替えの際)。
- 結膜感染・・プールの水などを介して、ウイルスが直接目に触れる。
アデノウイルス感染症(プール熱など)の病気の種類について
アデノウイルスが引き起こす病気は多岐にわたります。代表的なものをいくつかご紹介します。
咽頭結膜熱(プール熱)
アデノウイルス3型や7型などが原因で、のどの痛み、結膜炎、高熱の3つが揃うのが特徴です。夏場のプールで感染することが多いため「プール熱」と呼ばれますが、プールの時期以外にも見られます。
流行性角結膜炎(はやり目)
アデノウイルス8型、19型、37型などが原因で起こる、非常に強い結膜炎です。目は真っ赤になり、目やにが大量に出ます。感染力が極めて強いため、家族内でのタオル共有などは絶対に避けなければなりません。
呼吸器感染症
のどの炎症だけでなく、気管支炎や肺炎を引き起こすこともあります。特に小さな赤ちゃんが感染すると重症化することがあるため、注意深く経過を見る必要があります。
呼吸器の不安については「気管支炎・肺炎」のページを参照してください。
出血性膀胱炎
アデノウイルス11型などが原因で、突然真っ赤な血尿が出ることがあります。排尿時の痛みや頻尿を伴うのが特徴です。見た目の血尿は衝撃的ですが、多くの場合、数日で自然に改善します。
胃腸炎
アデノウイルス40型や41型が原因で、嘔吐や下痢が起こります。他のウイルス性胃腸炎に比べて下痢が1週間から10日ほど長く続く傾向があります。適切な水分補給が治療の鍵となります。
アデノウイルス感染症(プール熱など)の治療法について
残念ながら、現時点ではアデノウイルスそのものを直接退治するような特効薬(抗ウイルス薬)はありません。治療の基本は、つらい症状を和らげながら、ご自身の免疫力でウイルスが体から出ていくのを待つ「対症療法」となります。
当院での診断プロセス
よこやまファミリークリニックでは、症状や周囲の流行状況を確認した上で、必要に応じて迅速診断キットを使用します。のどや目を綿棒でぬぐうだけで、10分から15分程度で結果が判明します。診断がつくことで、今後の見通しや登園・登校の判断がしやすくなります。
症状を和らげる処置
症状に合わせて、以下のような処置を検討します。
- 解熱鎮痛剤の使用・・高熱による体力消耗や、のどの痛みで水分が摂れない場合に、適宜使用します。
- 点眼薬の処方・・結膜炎の症状が強い場合、二次感染を防ぐための抗菌薬点眼や、炎症を抑える点眼薬を使用することがあります。
- 整腸剤の処方・・下痢などの消化器症状がある場合に、おなかの調子を整えます。
ご家庭で気をつけていただきたいこと
最も大切なのは安静と水分補給です。のどが痛い時は、オレンジジュースのような酸味のあるものは避け、麦茶や冷ましたスープ、経口補水液、ゼリーなど、のどごしの良いものを少しずつ摂るようにしてください。お風呂は、熱が高くぐったりしている時は避け、熱が下がって元気が出てきたら、シャワー程度から再開しましょう。タオルの共有を避け、看病する方もこまめに手洗いをすることが家族内感染を防ぐポイントです。
アデノウイルス感染症についてのよくある質問
Q1. 診断されたら学校や保育園はいつから行けますか?
A1. 咽頭結膜熱(プール熱)の場合、学校保健安全法という法律により「主要な症状が消えた後、2日を経過するまで」は出席停止となります。主要な症状とは、発熱やのどの痛み、結膜炎の症状を指します。登園を再開する際には、医師の許可が必要になる場合が多いです。
Q2. 何度もかかることはありますか?
A2. はい、あります。アデノウイルスには非常に多くの「型」があるため、一度かかっても別の型のウイルスに感染すれば、再び発症してしまいます。ただし、同じ型のウイルスに対しては免疫ができるため、何度も繰り返すうちに症状が軽くなることもあります。
Q3. 大人も感染しますか?
A3. もちろん大人も感染します。お子さんの看病をしていた親御さんが感染するケースはよく見られます。大人の場合も高熱や激しいのどの痛みが出ることがあり、仕事に支障が出るほどつらい症状になることもあるため、手洗いや消毒を徹底してください。
Q4. アルコール消毒は全く意味がないのでしょうか?
A4. 全く意味がないわけではありませんが、アデノウイルスはエンベロープという膜を持たない構造をしているため、アルコールに対する抵抗力が強いです。一番確実なのは、石鹸を使って流水で物理的にウイルスを洗い流す「手洗い」です。環境の除菌には、塩素系の消毒液(次亜塩素酸ナトリウムなど)が有効です。
院長より
伊東市のよこやまファミリークリニック院長の横山です。私はこれまで、救急科専門医および認定内科医として、多くのお子さんやご家族の急な疾患に向き合ってきました。アデノウイルスによる高熱は、数日間続くことも多いため、親御さんが「このまま熱が下がらなかったらどうしよう」と不安に思われるのは当然のことです。
当院では、小児科専門医も在籍しており、救急科としての迅速な判断と、小児科としてのきめ細やかなケアの両面からアプローチしています。特にお子さんの場合は、ただ熱を測るだけでなく、顔色や呼吸の様子、水分の摂れ具合などを総合的に判断し、必要であれば点滴による水分補給を検討するなど、お一人おひとりに適した的確なサポートを提案いたします。また、当院は伊東駅徒歩1分という通いやすい場所にあります。静岡県統括災害医療コーディネーターとしての経験も活かし、地域のみなさまがいつでも安心して相談できる「街の救急箱」のような存在でありたいと考えています。もし「もしかしてプール熱かな?」と不安に思われる症状があれば、我慢せずにお気軽にご相談ください。私たちスタッフ一同、みなさまの不安に寄り添い、一日も早い回復を全力で応援します。
小児科の診療体制については「小児科」のページも併せてご覧ください。急な体調不良の際も、まずは落ち着いて当院へご連絡いただければと思います。
